かつては大分県日田市へと抜ける街道の要所で、通行人の出入りや荷物を調べる「御番所」がありました。「番所」という地名はその名残りです。高低差80ｍの急斜面にある石積みの棚田は、江戸時代中期以降少しずつ造られてきました。八方ヶ岳（やほうがたけ）や国見岳など1,000ｍ級の山々からの清流が石積みの棚田を潤し、上内田川へと注いでいます。

熊本農村景観大賞（1992年）、新くまもと百景（1996年）、日本の棚田百選（1999年）など、数々の受賞・選定を受けてきた棚田です。さらに2008年に地元住民による番所棚田保全協議会が設立され、地域ぐるみの管理やツアー開催などに取り組んでいます。

石積みの棚田、彼岸花、稲穂が美しいコントラストを描き、来訪者の目を楽しませます

石積みの棚田、彼岸花、稲穂が美しいコントラストを描き、来訪者の目を楽しませます

周辺施設

矢谷渓谷は夏には涼を求める多くの観光客で賑わいます。また、菊鹿温泉、平山温泉など温泉も多数あり、人気です。その他、千手観音像が有名な相良寺のほか、「あんずの丘」や「水辺プラザかもと」「菊鹿ワイナリー」などで特産品の購入もできます。

アクセス情報

ルート
山鹿市街から車で 25分程度。県道 9号を矢谷渓谷方面へ上るとビューポイント（高地からの眺望）に着きます。

駐車場・トイレ
番所の棚田には駐車場もトイレもありません。広めの路肩や矢谷阿蘇神社に若干の駐車は可能ですが、近隣住民の支障にならぬようご注意ください。
相良寺や菊鹿ワイナリーでトイレの利用や飲み物の購入ができます。