佐野地区は菊池市の北東に位置している中山間地域で、米と栗が主な農作物です。2016年の熊本地震の後、地元農家と復興ボランティに取り組む熊本大学の学生を中心とした都市住民とが、農地周辺の竹林の伐採や草刈りといった農作業の協働を通じて交流を深めていきました。子どもたちの農業体験や食のイベント開催などへと交流機会は広がり、交流人口の増加や地域活性化へとつながっています。

多くの中山間地と同じく、佐野地区も高齢化や後継者不足が大きな課題で、耕作放棄に伴う鳥獣害の拡大を招いています。地元農家と若者たちのコラボレーションによって、地元は人手の確保、若者たちは学びの機会を得るなど、双方にメリットのある深い交流が培われています。

田植え作業の風景

佐野の住民と学生たちとの交流

周辺施設

きくちふるさと水源交流館は、廃校となった木造校舎を利用し、グリーンツーリズムの拠点として、里山の自然を感じる体験や食を学ぶ郷土料理など多彩なプログラムが体験できます。また、市街地にも近く、菊池市ふるさと創生市民広場では、きくち観光物産館で特産品のお買い物の他、芝生広場や遊具もあり子ども連れでの訪問にも最適です。